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カズキ&斗貴子編

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Part41 186,187,195,196,198,203,208,211,212,214,218,225,239
    名も無き萌戦士達


斗貴子さんが独占禁止法違反で起訴されました

斗貴子「待て!独占禁止法違反って何だ?私が何を独占したというんだ!?」
パピヨン 「何を独占って、そりゃあもちろん――」
まひろ 「お兄ちゃんをよ!ここんとこ最近ずっとずっと独り占めじゃない?」
岡 倉 「なんつーか最近アイツ付き合い悪いしさぁ、男の友情ってのも大事だと思うんだよ」
ブラボー 「戦士斗貴子は戦士カズキに甘くてトレーニングにならんし…結構彼氏を独占したがるタイプか?」
斗貴子「だから!私とカズキはそのような関係では――」
桜 花 「で・し・た・ら、カズキくんを独占してもいい理由は見当たりませんわね、津村さん」



 トン トン

六 舛 「判決…津村斗貴子氏は武藤カズキとの接触を一週間禁ずる」
まひろ 「やたっ!早速お兄ちゃんに知らせてこなきゃ!」
大 浜 「ホラまひろちゃん、『勝訴』の紙を忘れてるよ」
斗貴子「どんな裁判なんだこれは―――!!?」


一日目

六舛と桜花の説得によってカズキはすんなり納得してしまい、斗貴子さんのカズキ断ち一日目が始まった
しかし意外にもクラスメイト達との交友が深まることにより、あっという間に時間が過ぎ去って一日目終了

斗貴子「ふむ、クラスメイトとの交友も良いものだな…いつもならカズキと一緒に昼食を食べて
     寄宿舎に帰って宿題をやってトレーニングをしていたところだったな、カズキと一緒に……」

カズキと一緒に、カズキと一緒に、とブツブツ言いながら、自分の部屋の冷蔵庫を開ける斗貴子さん

斗貴子「ミネラルウォーターがない…確かカズキの部屋に持って行ってそれきりだったな、
     仕方がない取りに行こう、水というのは生命維持に必要不可欠な元素であって
     それを欠かすという事はあってはならないのだ、止むを得ん事情ゆえにしかたあるまい」

コッソリと寄宿舎の廊下に出たところでダンボール箱を抱えたまひろと遭遇

まひろ 「はい斗貴子さん、お兄ちゃんの部屋の私物を全部持ってきといたよ、結構持ち込んでるんだね」
斗貴子「あ、ああ…ありが…とう」

部屋に戻ってダンボール箱の中からミネラルウォーターを引っつかみ、豪快に一気飲みする斗貴子さん
空きボトルを冷蔵庫に向かってパコーンと投げつけ、布団に倒れこんでジタバタした後、グッタリと就寝

二日目

銀成学園某生徒の会話より。

「おいおい聞いたか?A組の机や椅子が、夜中に全部バラバラに切り裂かれてたって…」
「黒板もズタズタだそうだな」
「それより近所の違法駐車の車がメチャメチャにされてたらしいぜ」
「せっかく直った給水タンクがまたグチャグチャに壊れてたそうだし」
「「「「いったい何が起きてるんだろうな……」」」」

三日目

学校では平常どおりに振舞うも、やはり無理は隠せない斗貴子さん
放課後に河川敷まで足を延ばして土手に座り、雑草をむしっては川に投げ続ける

斗貴子「葉緑体をブチ撒けろぉー……何なんだ私は…大体カズキは単なる仕事上のパートナーであって
     一週間会えなくなる事くらい何でもないじゃないか…これじゃまるで私がカズキの事を――」
???「何か任務でもあれば気分転換にでもなるんですがねぇ〜…」

誰だ?任務?組織の任務、任務…カズキと一緒に任務!
勢いよく立ち上がり、満面の笑顔で振り向く斗貴子さん

斗貴子「任務だな!よし行こうカズキ!」
剛 太 「へ……?オレっすよ、剛太ですよ先輩、なんでアイツなんかと間違えるんですか?」
斗貴子「……キ、キサマぁっ!紛らわしいツンツン頭するんじゃない!!」
剛 太 「そんな、髪型も髪の色も違うじゃないですか!?待ったチョークチョーク!チョォォーク!!」

剛太をひとしきり絞り上げた後、鼻息荒く寄宿舎へ引き揚げていく斗貴子さん
後には、口から魂がはみ出した剛太が夕焼けに赤く染まっている光景が残された

剛 太 「…先輩の細腕…イイ……」  ガクリ

犠牲者を出しつつも三日目終了

四日目早朝・寄宿舎

カ「オハヨーす。朝から騒がしいけど、どうしたまひろ?」
ま「下の階の子が何人か、昨日幽霊を見たって騒いでて…」
桜「臓物がどうとか何かよこせとか呻きながら、ふらふら寄宿舎中を彷徨っていたらしいですわ」
カ「こわいなぁ」

カ「あっ! 昨晩はこの部屋も、戸口の方からなんかカリカリ音がしてさぁ。
  怖いから即寝ちゃったんだけど……あれラップ音か何かだったのかなぁ…」
カズキの部屋の扉を確かめる三人。
そこには無数の引っかき傷が。さらには血文字で「あけて」と書かれてあった。
カ「こわいなぁ」

桜「カズキ君。危険だから、夜はしっかりと戸締りして。誰か来ても、絶対に開けちゃ駄目よっ!」
カ「え? あ、ウン」
ま「窓も、鍵掛けておかなきゃ駄目だよっ!」
カ「??? うん……」

五日目
食後、カズキの部屋でTVゲームに興ずる3バカ+まっぴートリオ

千 里 「…なんだか津村先輩に悪いような気がします」
カズキ 「う〜ん、でもこうして皆で遊ぶのも久々だし、少し時間を分けてもらうのもいいんじゃないかな?」
岡 倉 「そうそう、結構クラスメイトとも仲良くなってるし、大丈夫だろ」
                                             チキチキ

まひろ 「何?今の音…」
カズキ 「あのチキチキ音、まさか…!?」
                              チキ                      チキ

沙 織 「これって、最近2年男子の寄宿舎に出るって噂の『チキチキの霊』!?」
六 舛 「聞いた事がある…はいだと一回、いいえだと二回音を出して返事するとかなんとか…」
     チキ
千 里 「いやあぁ……」
まひろ 「…あ、アナタは男…ですか?」
     チキチキ
大 浜 「じゃあ、女?」
     チキ
岡 倉 「こここココの生徒なのか!?」
     チキ
沙 織 「な、何?私達を呪い殺すつもり?」
     チキチキ
まひろ 「よかったぁ…でもなんでこの部屋に…」
カズキ 「ねぇ、もしかして…この部屋に入りたいの?」


チキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキ
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一同「「「「いやあああぁぁぁぁ!!!!!」」」」

五日目終了、残り二日

六日目

「ご旅行ですか?」
白髪交じりの車掌が切符を切りながら聞いた。
「まぁそんな所だ」
銀成から電車を乗り継ぐコト8時間。斗貴子はとある片田舎にいた。
無人駅、というのだろう。
ホームと簡単な待合室しかない寂れた風景は果てしなく無人で、感傷を誘う。
「そうですか。でも今は何もないですよ。
10月くらいだと紅葉が綺麗ですけど、そうですね…
珍しいモノと言ったら、名産品のべべんちょーね位しか」
「いや、旅行ではあるが観光しにきたワケじゃない」
車掌は浅黒い顔を少し怪訝にしたが、そのまま電車に乗り、電車はやがて走り出し見えなくなった。
べべんちょーねが何か気にはなったが、斗貴子はそのまま歩を進めた。

「そうか。キミは武藤と出会うコトを禁じられたのか」
6時間後。斗貴子は早坂秋水の前に居た。
ここは山奥に建てられた彼の師匠の小屋である。
「そうだ。まぁ明らかに不自然な流れであって、
策謀好きの 誰 か が後押ししているような気もするが
まぁ、誰 か の生暖かくて真っ黒な内臓を引きずり出して剛太に詰め込んでやっても
それで会えなかった時間や剛太の命が戻るワケでもなくカズキー!」
「落ち着け。バルキリースカートが発動してるぞ。
で、俺にどうしろと? 誰 か が誰か、全く知らないから俺には説得のしようもない」
腕組みをした秋水が言うと、斗貴子はバルスカを引っ込め身を乗り出した。
「キミはこうして山に一人寂しく引きこもっているから、寂しさを断つ方法を知っているはずだ。
何をしている? 奇声を発しながら山野を駆け巡っているか? 
岩石を睨みながら一晩中唸っているか? 下界におりてサツマイモを盗んでいるか? 悪人め!」
「キミはアレか? 俺の目を再び濁らせに来たのか?」
澄んだ瞳のまま秋水が言う。修行は功を奏して、彼を自身に勝たせたようだ。
「濁ってようが爆発しようがうんこ色の絵の具がにゅるにゅる飛び出ようが、キミの目なんてどうでもいい」
「そうか。核鉄があったら多分スゴイ武装錬金が炸裂しただろうが、そうか。
人恋しさを紛らわす方法だが、それは慣れだ。慣れればすぐに楽になれるぞ。すぐ、楽に」
秋水がお茶を差し出した。彼は桜花でないので安全だ。
湯気に当たったハエたちが面白いように墜落していく。害虫を駆除できる魔法のお茶だ。
「慣れないから困っているんだ。あと、窓からホムが覗いているのでお茶を投げる!!」
お茶は命中、ホムンクルスは黒紫のあぶくになって消滅した。
「いや、俺も最初はそう思っていたが、これが一番いいんだ。
ここに来た当時は俺も結構荒れていたが、最近ではすっかり目も心もキレイになっている。
ある朝、何か大切なコトを忘れたような感じもしたが、しかし今は違う」
小屋の入り口の方で声がした。
「こんにちはー。秋水さん居ます」「おお、おるわい。また渋茶を作ってきたのか。アツアツじゃのう」
片や快活そうな少女の声、片やしわがれた老人の声。
「誰だ?」
「美弥さんと師匠だ! キミのヨタ話など知るか!」

どたどたと秋水は玄関に向かい、しばらく話をすると、幸せそうな顔で戻ってきた。
「何の話をしていた?」
「ケッコン」
「また懲りずにごっこ遊びか気色悪い美形野郎め!」
「違う。今度は正真正銘のケッコンさ。式も日取りも決まってて、明日ウェディングドレスを見に行く」
斗貴子は流石に色を失った。
「美弥さんはこんな俺でも必要としてくれた。だから俺は彼女を守りたい。今度こそ、必ず」
「いやオマエ、そう言うのって桜花に許可を取らなきゃマズイだろ?」
「ウググゥ〜頭が痛い、はい忘れ永遠に忘れた。桜花って誰だ? 俺は生まれた時から一人だったさ……
で、式をあげたら俺は美弥さんの家業をついで、べべんちょーね職人になりたい」
「べべんちょーねって何だ?」
「べべんちょーねはべべんちょーねさ。歌だって作ったぞ俺は。
♪べべんちょーねは空を飛びべべんちょーねは岩砕く! いい歌だろ?」
津村斗貴子は山小屋を後にした。何の参考にもなりゃしないが、秋水、お幸せに。

六日目深夜
流石に限界をがきて、ルール違反と知りつつもカズキの携帯に電話してしまう斗貴子さん。

プルルルルル ガチャ

斗貴子「も、もしもし? カズキかっ!?」
桜 花 「あらあら、津村さん。どうしたのかしら、こんな時間に」
斗貴子「! 早坂桜花、なぜオマエが――」
桜 花 「ふふっ、こんなこともあろうかと思ってカズキ君の携帯を預かっておいたのよ」
斗貴子「そ、そんな…。まさかそこまで――」
     ん…?まてよ… 、ということは……。

斗貴子「ちょ、ちょっとまて。キサマ、ま、まさかカズキのメールとかを勝手にチェックしてないだろうな!?」
桜 花 「あらあら、そんなことしないわよ。カズキ君のプライベートですもの。
     けど、何をそんなにあせってるのかしら、津村さん?
     もしかして人に見せられないような内容のメールでもしてるのかしら?」
斗貴子「! …だ、誰がそんなことをするか!良いか、とにかくカズキの携帯は絶対見るなよ!」

ガチャ!

斗貴子「……寝よう――」

7日目 禁断最終日夜

「く…はあぁ……ぐあああ…」

 接触禁止最終日、時刻は午後11時52分。
 
「もうすぐ…もうすぐカズキに…
 会いたい、会いたい、会いたい会いたい会いたい会いたい」

 もはや目が完全にイってしまっている。

(思えば、あの出会った時から会わなかった日は、
 話をしなかった日は一度足りとてなかったのに…ああ…カズキ…)

 カチッ…
 そして時計はその時を刻む。
 鬼か…悪魔か…化物か…とにかくそいつの目は大きく見開かれた。

「もーお兄ちゃん、ちょっとは手加減してよー」

 そんな事は露知らず、ワイワイTVゲームにいそしむカズキ達。

「あ、もうこんな時間か そろそろ部屋に戻った方がいいんじゃないの? みんな」

 ガガガガガガガガガガッ!
 
「な、なんだこの音!?」 「だんだん近づいてきてる!?」

 ズシャアアアッ!
 ドアを4本の刃が切り裂き、青い影がまっさきにカズキに飛びついた。

「と、斗貴子さん!?」
「カズキ…会いたかった、会いたかった…」
「ちょ…おちついて…」
「約束してくれ、これからはずっと一緒だ…(///)」
「え? えええええ!?」

「おい六枡、お前まさか最初からこうなることを見越して…」
「さて、それはどうだろうな」
「まぁとにかく、めでたしめでたし…かな?」
「お兄ちゃんずるーい、私も触るー♪」

桜「あらあら残念、あと少しだったのに」
その言葉に全員時計を見る
23:58
斗「そんな、何で……貴様ぁ!私の部屋の時計を!」
桜「あらあら、何か証拠がありまして?」
斗「(しまった!秋水のとこに行ってる間か!)」
桜「ともあれ、刑に服さなかった罪は免れませんわよね、裁判長?」
接触禁止一週間延長。
.

桜「接触禁止一週間延長ですからね、津村さん」
T「く………………」
カ「待ってよ、それなし!
  俺だって斗貴子さんに会えなかったこの1週間辛かったよ」
斗「カ、カズキ……(ぽッ)」
カ「斗貴子さんになら独占されたっていいんだ。
  今度はオレが斗貴子さんを独占するからね!」

手に手を取って退場するストロベリーズ
あっけに取られてその背を見守る一同
六「以上、現場からの中継でした(声色)」


接触禁止累計二週間目…

桜 花 「ふぅ…まさかここまで完璧にやり遂げるとは思いませんでしたわ」
斗貴子「ふん、私とて戦士の端くれ、本気を出せばこの位何とも――(グラリ)…ないッ!」
六 舛 「それじゃあ早速、感動のご対面といこうか」

    ガラガラガラ―――

岡 倉 「ホレ行って来いカズキ!」
カズキ 「うわっと…は、はは、斗貴子さん久しぶり!」
斗貴子「カ……ズキ?」

    とっきゅ―――ん

沙 織 「へへへ、どうですか先輩、感動の再会は?……って、うわぁ!?」
斗貴子「――――――ッッッ!!!(////)」
大 浜 「走って逃げた!?」
カズキ 「ちょっと斗貴子さん、どうしたの?どこに行くんだよー!?」

寄宿舎の自室に飛び込んで鍵をかけ、布団に潜り込む斗貴子さん
ドアの前まで追ってきた一同

桜 花 「ちょっと津村さん、もう接触禁止期間はおわったんですわよ?」
斗貴子「うるさい黙れ!腹黒!ヘルメット頭!牛――!!」
カズキ 「ねぇ開けてよ斗貴子さん!一体どうしたの?」
斗貴子「(ときゅときゅときゅーん)――――――ッッッ!!!(////)」  ドタンバタン

こうして二週間会えなかった反動によって、恥ずかしさのあまり
カズキと顔を会わせる事すらできなくなってしまいましたとさ、めでたしめでたし

千 里 「まさかリハビリが必要になるとは……はぁ」
まひろ 「ほら斗貴子さん、私のお兄ちゃんの名前を言ってみて?」
斗貴子「まひろの兄の名は……カ…カズ…カズ……キッ(////)」   ドタンバタン
桜 花 「名前を言うだけで悶絶するなんて、純情中学生かしら、まったく……」


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